プレゼントをどうしようか？
考えるのも楽しい事
 

積み重ねる時
貴方が生きてきた過去
今の貴方へと繋がる時間
知らない時間の方が多いけれど
せめて私が知っている時間を閉じこめる
私が貴方へと贈る贈り物
いろいろ考えて悩んで決めたもの
“思い出”
手元にある幾つかの記録
思い出を閉じこめたあなたの写真
一枚一枚丁寧にアルバムへと貼り付けて
余白が一杯の一冊のアルバム
………コレがあなたへのプレゼント
これから増える思い出を一つ一つまとめて行ければいいね
 

「おめでとう」の言葉に返ってくるちょっと照れくさそうな顔
一言だけ「サンキュ」っていう言葉
もっと愛想の在る事言いなさいヨ、なんてレイチェルに怒られて、日常の一続きの幸せな光景
ねぇ、誕生日をお祝いされる貴方の表情が、去年よりもずっと柔らかくなったね
お礼の言葉も自然に出るようになった
凍り付いていた心が解けていく
去年よりも今年、今年よりも来年
幸せが大きくなることを祈っている
 

誕生日のプレゼントは、封を解かれて手の中に
覗き込む皆が口々に好き勝手な事を言って
その時々の記憶が思い出が語られる
それから空白のページを開いて、
まずは、誕生日のパーティーの様子を一枚
皆で撮った写真を一枚
 

弾けるような、笑い声が響く
お祝いする事が楽しい
お祝いする事が嬉しい
誕生日が終わったばかりでもう考えている

―――来年はどんなプレゼントを贈ろうか？