新しい年を迎えるその日は、街中がイルミネーションに飾られる
いつもは、夜遅くまで開いているお店もこの日ばかりは、早じまいしてしまう
家路を急ぐ人々
ほんの僅かな人々を除いて、仕事を終え
それぞれが愛する人の元へと帰っていく
私は、その様子を静かに宿の窓から見ていた
きっと、彼等は、家族との団欒の一時を過ごし
そして、人々は年が変わる頃には再び街に戻ってくる
家族で、友人と、恋人と……………
特別に用意されたランプの明かりが、舞い散る雪を照らす
不思議な光景

窓の外に集う人々がじょじょに増えている
時計の針が、頂点まであと僅かの距離
不意に
背後の扉がノックされる
外へと誘いかける言葉
私は、ためらいながらも申し出に応じる
不安とほんの少しの期待
私はそっと、顔を伺い見る
───年が変わるその瞬間、好きな人へキスする事が許される───
あなたはこの事を知っていますか?

 
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