世界を流れる時間は均一では無い
宇宙の場所によって
星によって
１日の長さは違っていて
１年の長さも違っている
全ての星が同じ大きさで
全ての星が同じ軌道を描いてはいない
だからそれは当然の事
１日は時間の長さで決めるのではなくて
星が１回転するだけの時間のこと
だからね、１日の時間が違うのは当たり前
全て違うのに、標準の時間を設けるコトに意味はあるの？
統一された時が無ければ、日程を時間を決める事が不便
それは解る
解るんだけど………

主星の時間と聖地の時間は違う
正常な時間と歪められた時間
その上、聖地に流れる時間は不規則で
いつどれだけの時が経過しているのか、正確に知っているのはほんの僅か
長い時間に耐えられないから
神鳥の宇宙で聞いた言葉
神鳥の宇宙から続く風習
でも、それは………
宇宙全体の流れを見る為には、時間に差があった方が良い
そう言われれば確かにその通りかもしれない
だけど………
世界に流れる時間は、確かに同一じゃない
ここの時間が違う時間であったとしても
それはそういうものだって言われれば、その通りなのかも知れない
でも、ね………
どことも違う時間の流れ
突然変わる時間の流れ
ここには、私達だけが暮らしている訳じゃない
この地に来た人
この地で産まれた人
私達以外の様々な人も生活している
彼等はどうなるの？
どれだけ過ぎているか解らない時間
彼等がここに来たその日から
―――彼等がここを出たその時から
僅かな時間で変わってしまう
不自然な時間
不全な流れ
だから、もう一度考えなければならない

「相談したいことがあるの………」
私は問いかける
彼等はどう思っているのか
彼等はどうしたいと思うのか
簡単には出ない結論
だって、どちらも間違ってはいないから
それでも………

そして、決断が下される