ルール



生き物の性はどんなトコロでも大差は無い
上に立つ者がどのような者であっても、どうしようも無い者は生まれる
“悪”が生まれるはずのナイ下地を作った
そのはずの世界であっも、犯罪を行う者は現れた
始めの内はその結果に驚き、嘆いていた者達も、ナニカがそうなる様に仕組んでいる
そう結論を出すに至った
そう結論づけたとして、ソレを改善する手立てが思い浮かんだ訳じゃない
だが、今後に対する手立ては充分に考える様になった

「犯罪の大半はムコウと変わらないミタイなんだよネ」
レイチェルが報告書を片手に言う
「それはなかなか犯罪として成り立たないんじゃ無いかな?」
ある程度機械などでカバーされているとはいえ、常に人の目が届き難いムコウとは違ってこっちにはあらゆるトコロに入り込む事の出来る目がある
「まぁ、実際に犯罪直前に捕まる率が多いミタイだけどネ」
………今のトコロは
今はマダ、犯罪者もムコウのやり方を踏襲してるものが多いけれど、その内コレもコッチの宇宙にあわせて変化する
嬉しくは無い進化だけれど、相手が人である以上は確実に変化が現れるハズ
その前に、可能性を無くすコト
「さて、それで危険なのは“魔導”だとおもうんだよネ」
魔導の力は簡単なものならある意味誰にでも扱うコトができる
ただ、学ばずに使える訳ジャナイ
研究を行わず、術が増える訳でもナイ
「教える内容に制限をつけるのは当然だろうね」
「問題は何処までってトコなんだよネ」
危険なモノは除外する
ソレは当然
だけど、どの範囲までが危険?
たとえば小さな炎
それは扱い方によってとても危険なものになる
”道具は使いよう”
それは魔導の力も同じで
「確かに難しい問題だね」
「ソ、アリオスも役に立たないしネ」
危険な魔導の排除
ソレ自体にはカレも異論は無い
ケレド、カレの場合は危険の範囲が他とは少しずれている
「確かにその通りだね」
扱える魔導の違い、規模の違い
威力も他とは違っている
「とりあえず元から威力の強いモノと、移動系は秘匿するべきだよネ」
カレの様に自在にとは言わなくても、好きな場所へと移動できる転移の魔導は絶対に表に出す訳には行かない
「魔導院では、必須の魔導になっているみたいだけど」
「マァネ」
交通網が未発達っていうのもあるケド
一瞬で行きたい場所へとたどり着ける魔導は、魔導員よりも研究員に人気の魔導
ワタシも便利に使わせてもらってるシ
当然禁止することなんてできないけれど
「聖地以外に流れないようにしとかないとネ」
「………そうだね」
今はまだ大丈夫
でも、これから何代も代を重ねて月日が経てば解らない
………気を抜く訳にはいかないけどネ
レイチェルは未来を思い気合いを入れ直した

様々な決まり事が各院で定められて、ルールが整備されるのはまだ先の事
とりあえず緊急性が高い重要事項だけが定められた

END
 
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